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特殊相対性理論とは?わかりやすく5分で解説

特殊相対性理論とは、ドイツの物理学者アインシュタインが発表した時間と空間(時空)に関する理論のこと

時間と空間は相対的なもので、誰から見ても同じというわけではない。具体的には物体は光速に近づくほど時間が遅くなり、長さが縮む。また質量(m)はエネルギー(E)が姿を変えたもので、その関係式はE=mc^2(Cは光速度)となる。

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背景

19世紀、光を伝える物質エーテルを探す過程で、エーテルの存在を否定する、光速度不変という観測結果を得た。20世紀初頭、ドイツの物理学者アインシュタインは、エーテルの存在を仮定せず2つの原理からなる特殊相対性理論を発表した。

2つの原理

相対性原理

全ての慣性系(静止しているか等速直線運動の世界)で同じ物理法則が成り立つという原理のこと。たとえば公園でも等速の電車内でも、リンゴは真下に落下する。原理自体は16世紀から存在するが、その対象を力学の法則から光を含む全ての物理法則に広げた。

光速度不変の原理

真空中の光の速度は、光源や観測者の動きによらず一定という原理のこと。たとえば光速に近い速さで飛ぶ宇宙船の中で光を見ても、月面上で光を見ても、それぞれが見る光の速度は変わらない。

特殊相対性理論の帰結

以下に特殊相対性理論の帰結を示す。

速度の合成則

月を秒速26万キロで周回する宇宙船から秒速5万キロのロケットを発射する。ニュートン力学に従えば、月面から見たロケットの速度Vは秒速31万キロとなるはずだが、実際は秒速約27万キロとなる。つまり物体が光速(秒速約30万キロ)を超えることはできない

同時刻の相対性

月を等速で周回する宇宙船の真ん中に光源を置き、その前後に同じ距離を離して光検出器を設置する。いま光源を点灯したとき、船内から見たら2つの検出器が同時に反応する。しかし月面から見たら、検出器は同時に反応せず、後方の検出器が先に反応する。

これは月面から見ると、点灯してから検出器に光が届くまでに宇宙船が移動し、後方の検出器が光源に近づくため。つまり時間は絶対的なものでなく、見る人の立場によって変わる

時間の遅れ

月を等速で周回する宇宙船に、筒の中を光が移動する装置(光時計)を設置する。光は筒の底から発し、上まで到達するのに1秒かかる。いま船内で1秒が経過する。しかし月面では、まだ1秒たっていない。

これは月面から見ると、宇宙船が移動することで光の移動距離が伸びるため(光は上ではなく斜め上に進む)。このことで月面からは船内の時間が遅れて見える。逆に船内からは月面の時間が遅れて見える。つまり物体は光速に近づくほど時間が遅くなる

長さの短縮

地球から1光年離れた場所から、宇宙船で地球に行く。宇宙船が光速の90%で移動する場合406日かかる計算だが、実際は宇宙船内から見て179日で到着する。この時地球では406日たっている。これは宇宙船内の時間が地球時間から0.44倍遅れるために起こる。

しかし光でさえも365日かかる距離を、宇宙船が179日で移動できるはずがない。実際は宇宙船から見て地球までの距離(長さ)が縮む。つまり物体は光速に近づくほど長さが縮む。これをローレンツ収縮という。今回の場合、1光年は0.44光年に縮む。

質量とエネルギーの等価性

質量とは、物体の動かしにくさの量のことで重量とは異なる。重量は月だと6分の1になるが質量は変わらない。エネルギーとは、仕事をすることができる能力のことで熱、光、電磁気、核など様々な形態がある。

特殊相対性理論は、エネルギーと質量の関係をE=mc^2(エネルギー=質量×光速度の2乗)と導く。光速度は一定なので質量とエネルギーは同じもの、つまり質量もエネルギーの一形態。たとえば広島原爆では、ウラン235の質量約0.7gがエネルギーに変換された。

特殊相対性理論の拡張

1915年、アインシュタイン特殊相対性理論を拡張した重力理論、一般相対性理論を発表する。

余談

相対性とは

アインシュタインは相対性を「熱いストーブの上に手を置いていれば、1分が1時間のように感じるでしょう。可愛い女の子と一緒にいれば、1時間が1分のように感じるでしょう。それが相対性です。」と説明している。

アインシュタインの脳

アインシュタインの死後、解剖を担当した医者が彼の脳を盗み、スライスした標本を世界中の研究機関へ送った。日本でも近畿大学新潟大学に標本が保管されている。

ウラシマ効果

SFでは、特殊相対性理論における時間の遅れのことをウラシマ効果という。これは浦島太郎が竜宮城で数日過ごした間に村が数百年経過していたという話が、時間の遅れを思わせるため。

亀が光速で移動する宇宙船、竜宮城は別の惑星のメタファー(修辞技法参照)という解釈もある。同様に時間が遅れる話は、アメリカのリップ・ヴァン・ウィンクル、中国の述異記でも見られる。