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一般相対性理論とは?わかりやすく5分で解説

一般相対性理論とは、ドイツの物理学者アインシュタインが発表した時間と空間(時空)に関する理論のこと

重力は質量が時空を歪ませることで生じる。また強い重力を受けるほど時間が遅くなる

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背景

20世紀初頭、ドイツの物理学者アインシュタイン特殊相対性理論を発表した。特殊相対性理論では宇宙に光速を超えるものはないとしたが、これはニュートン万有引力の法則に反する。なぜなら万有引力の法則では、重力は光速を超え瞬時に伝わるため。

1915年、彼は特殊相対性理論を拡張した重力理論、一般相対性理論を完成させた。

2つの原理

一般相対性理論では、2つの原理を採用した。

等価原理

重力と加速度運動による力(慣性力)は同じという原理のこと。地上でエレベーターが静止しているとき、乗客は重力により床に押さえつけられる。いまエレベーターのワイヤーが切れたとき、かごは自由落下(等加速度運動)を始め、かご内は無重量状態となる。

次に宇宙空間でエレベーターが静止している場合を考える。このとき、かご内は無重量状態となる。いまエレベーターが上向きに加速を始めたとき、乗客は加速度運動により床に押さえつけられる。このように、局所的には重力と加速度運動を区別できない

後年アインシュタインは、等価原理の発見を生涯最高のアイデアと発言した。  

一般相対性原理

全ての座標系で同じ物理法則が成り立つという原理のこと特殊相対性理論では、慣性系(静止もしくは等速直線運動の世界)のみを扱ったが、対象を非慣性系(加速度運動の世界)を含む全座標系に広げた。

一般相対性理論の帰結

以下に一般相対性理論の帰結を示す。

時空の歪み

簡単なモデルとして時空をトランポリン、太陽をボウリングの球、地球をビー玉に置き換える。いまトランポリンの中心にボウリングの球を置く。するとトランポリンは沈み込み周囲の布は歪む。次にビー玉をトランポリンの淵から円周方向に転がす。

するとビー玉は、回転しながら布の歪みに沿ってボウリングの球に引き寄せられる。この引き寄せられる力が重力になる。つまり物質の質量(エネルギー)が時空を歪ませ、時空の歪みが重力を生む

光の湾曲

エレベーターのかごが自由落下している。いまかご内で水平に光を発したとき、外からは水平に投げたボールのように光が曲がって見える(放物線を描く)。これは加速度運動によるものだが、等価原理により重力に変換できる。つまり重力は光を曲げる

1919年、イギリスの天文学者エディントンらによって、太陽の重力により光が曲がり、太陽近傍の恒星が本来の位置からずれて観測された。  

時間の遅れ

エレベーターのかご天井に光源を設置する。いまエレベーターが上向きに加速を始めたとき、天井から発した光に床が近づくため光が床に早く届いてしまう。実際は、光速度不変の原理により光が床に早く届くことは許されず、天井からみて床の時間が遅れる。

これは加速度運動によるものだが、等価原理により重力に変換できる。つまり強い重力を受けるほど時間は遅くなる

一般相対性理論の予測

以下に一般相対性理論の予測を示す。

水星の近日点移動

太陽系の惑星が公転軌道上で太陽に最も近づく点を近日点という。近日点は他の天体からの重力の影響等で少しずつ移動するが、その移動量はニュートン力学によって高い精度で求めることができた。しかし、水星の近日点移動だけは精度が悪かった。

水星は太陽の近くを通るため、太陽の重力の影響を強く受ける。一般相対性理論は、水星の近日点移動を高い精度で説明した

ブラックホール

光も脱出できないほどの強い重力を持った天体のこと。性質上直接的な観測は難しいが、様々な観測データによりいくつかの天体がブラックホール候補に挙がっている。1970年、アメリカのNASAブラックホール候補の天体を初めて発見した。

重力レンズ効果

遠方の天体が発する光が手前の天体の重力で曲げられることで、遠方の天体の像が変形したり複数になったりする現象のこと。特にリング状に変形したものをアインシュタインリングという。1979年、英米合同研究チームが重力レンズ効果を初めて観測した。

重力赤方偏移

色は光の波長の長さで決まるが、重力によって時間が遅くなることで光の波長が伸び、観測対象が赤色に近づく現象のこと1984年、日本のISASが重力赤方偏移を始めて観測した。

重力波

物質の加速度運動によって時空の歪みが波となって光速で伝わる現象のこと。2015年、アメリカのカリフォルニア工科大とマサチューセッツ工科大等の研究チームが重力波を初めて検出した。

一般相対性理論の応用

GPS衛星

地球の重力を受けながら高速で移動するGPS衛星は、重力による時間の遅れ(一般相対性理論)と、高速による時間の遅れ(特殊相対性理論)を常に補正している。補正をしないと、1日あたり約11キロずれる。