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D.B.クーパー事件とは?わかりやすく5分で解説

D.B.クーパー事件とは、メリカで発生した民間航空史上唯一の未解決ハイジャック事件のこと

犯人はダン・クーパーと名乗ったが、メディアが誤ってD.B.クーパーと伝え広まった。

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事件の概要

1971年11月24日、ワシントンD.Cからシアトルへ向かうノースウエスト・オリエント航空305便に、経由地ポートランドから年齢40代、身長約180cm、体重約80kgの黒いスーツを着たダン・クーパーと名乗る男が搭乗した。

離陸後、彼は客室乗務員に鞄の中にある爆弾のようなものを見せ、20万米ドル、パラシュート4つ(メイン2つと予備2つ)、空港での給油車の待機を要求した。ハイジャックの報を受けたFBIと地元警察は、番号を控えた20ドル紙幣1万枚とパラシュートを準備した。

17時49分頃、305便が空港に到着すると身代金とパラシュートの受け渡し、燃料補給、乗客の解放が行われた。19時40分頃、燃料補給を終えた305便はメキシコシティに向け離陸した。離陸後、彼は乗員をコックピットに集めドアを閉めさせた。

20時頃、コックピットで機体尾部の出入り口(エアステア)の起動ランプが点灯し、その後、機体尾部が上方に傾いた。22時15分頃、空港に到着した機体を調べるとクーパーと身代金が消えていた。以降、彼は見つかっていない

犯人の行動

クーパーは機内で酒を頼んだ際にはしっかり代金を支払い、空港では狙撃を避けるため窓を閉めさせる等、終始冷静だった。再離陸時は、飛行高度(10,000フィート以下)や高揚力装置(フラップ)の角度(15度)、対気速度(時速約300キロ)等を細かく指示した。

パラシュートはメインと予備を1つずつ持ち出し、残した予備は展開し紐を切断した。この紐は身代金を体に括り付けるのに使用したと思われる。また、メインは新旧ある中で旧式を、予備は教習用で展開できないダミー品を誤って選んだ

彼が飛び降りたのは20時過ぎと思われるが、追跡していた5機の航空機はいずれも確認できなかったため、FBIは落下地点を絞れなかった。これは黒いスーツ姿で闇に紛れやすく、かつ大雨で視界が悪かったためとされる。

犯人の推定

クーパーは身代金要求時、negotiable American currency(流通可能な米ドル)という表現を用いた。彼に訛りはなかったが、この表現はアメリカ人に馴染みのないものだった。このことから彼はカナダ人という説がある

また彼の座席には、本人のものと思われるネクタイが残されていた。2011年、ネクタイからチタン粒子が発見された。これは、彼が化学薬品か金属加工工場にスーツで出入りする者(経営者か技術者)という説がある

さらに、再離陸時の細かい指示や飛行中エアステアが開けられることを知っていた等の知識から、当該機を製造したボーイングの関係者という説もある。その他、機内からシアトルの地理を把握し空軍基地の話をしていたことから、空軍関係者という説もある

スカイダイビングについては、誤ってダミーを選んだことから経験豊富とは考えられていない。

身代金の発見

事件後、FBIと警察は犯人の似顔絵を作成するとともに広範囲に捜索を行ったが、手掛かりは見つからなかった。さらに身代金の番号を公開し、これにメディアは紙幣1枚5千ドルの懸賞金をかけたが、懸賞金目当ての偽札しか集まらなかった。

1980年、コロンビア川で身代金の20ドル紙幣290枚(100枚2束と90枚1束)を発見した。この事実は新たな憶測を呼んだ。もし、この紙幣が意図的に埋められたものではなく自然に流れ着いたものだとすると、クーパーは発見場所よりも上流に降りたことになる。

しかし、当初着陸地点は発見場所よりも下流で合流するルイス川付近と考えていたため、研究者の間で意見が割れた。

被疑者について

被疑者死亡説

FBIはスカイダイビングの経験が豊富でない点、冬場に大雨の中おそらく森に着陸したという点から生存は難しいと考えている。しかし、死亡説を裏付ける痕跡は見つかっていない

リチャード・マッコイ

元米兵でスカイダイビング愛好家。 1972年4月7日、本事件と同様の事件を起こし逮捕され、刑務所から逃亡中の銃撃戦で死亡した。しかし、彼は南部訛りで酒も飲まなかった

ドゥエーン・ウェーバー

元米兵。彼は死に際に自身がクーパーだと妻に告白した。しかし、彼の指紋は機内に残されたどの指紋とも一致しなかった。 

ケネス・クリスチャンセン

元米兵。彼は軍隊でパラシュート部隊に所属、除隊後はノースウエスト・オリエント航空で客室乗務員等を務めた。しかし、彼は目撃証言に比べ小柄だった

ウォルター・レカ

元米兵。彼は軍隊でパラシュート部隊に所属していた。彼の友人が問い詰めたところ自身がクーパーだと認めた。しかし、パラシュートに詳しい人はダミーを選ばない