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人工知能(AI)とは?わかりやすく5分で解説

人工知能(AI)とは、機械による知能のこと

その利用は画像認識、機械翻訳、バーチャルアシスタント、ロボット掃除機等多岐にわたる。

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歴史

第1次AIブーム(探索と推論の時代)

1956年、アメリカのダートマス大学に科学者が集まり、始めてAIという言葉が使われた(ダートマス会議)。これ以降、AI研究が盛んになった。彼らは、知能の本質が記号(文章や図等)の処理にあると考えた(物理記号システム仮説)。

たとえば、AIに単語や文法を覚えさせれば簡単に翻訳ができると考えた。しかし「精神は強く肉体は弱い」という聖書の一節を英語からロシア語に翻訳後、英語に再翻訳したら「ウォッカはおいしく肉は腐っている」となった。

これは、AIがspirit(精神or酒)やflesh(肉体or肉)を誤訳したため。人間の知識には、辞書のように言語化できる形式知と、自転車の乗り方等うまく言語化できない暗黙知がある。機械翻訳の精度を高めるためにはAIが暗黙知を理解する必要がある

つまり、AI開発は記号の処理だけではうまくいかない。この時期、探索と推論の技術を中心に研究が進み、数学の定理の証明や迷路問題等で一定の成果を上げたが、単純な問題(トイプロブレム)にしか活用できなかった。

第2次AIブーム(知識表現の時代)

1970年から、エキスパートシステムが次々に開発された。エキスパートシステムとは、機械に特定の専門知識を組み込み、診断やアドバイスを行えるようにしたAIのこと。たとえば患者の情報を入力すると、病名や投薬量をある程度正しく診断できた。

このような実績もあり、自動音声応答装置等多くの企業でエキスパートシステムが導入された。しかし、人間による膨大なデータ入力や前述の暗黙知の問題により限界があった。

第3次AIブーム(機械学習の時代)

2000年代、インターネットの普及等により大量のデータ(ビッグデータ)がもたらされた。これを用いて、AIが自ら知識や法則を学習する技術(機械学習)が発達した機械学習には、人間が正解を提示する教師あり学習と提示しない教師なし学習がある。

たとえば迷惑メール検知は、AIに普通のメールと迷惑メールのデータを与え、それぞれの特徴抽出を行わせる教師あり学習となる。一方通販サイトのおすすめ商品表示は、AIに購入者のカテゴリ分けと嗜好分析をさせる教師なし学習となる。

2006年、イギリスのコンピュータ科学者ヒントンが、脳を模倣したプログラム(ニューラルネットワーク)を用いた機械学習手法(ディープラーニング)を開発した。これにより、人間が教えていたデータの着目点や特徴量の指定をAI自らが行えるようになった

たとえばブロック崩しゲームでは、AIはルールを教わらずに高得点を目指せという指示だけで攻略法を導き出した。近年のAI研究はディープラーニングを中心に急速に発展している。

機械の知性とは

1950年、イギリスの数学者チューリングが、その機械に知性があるか判定するテストを考案した(チューリングテスト)。これは人間と機械が一人の判定者に対しモニターを介して会話を行い、判定者が互いを区別できなかった時、機械に知性があるとするもの。

現在、このテストを完全に合格したAIは現れていない

AIの未解決問題

AIの主な未解決問題は2つあり、ディープラーニングによる解決が期待されている

フレーム問題

1969年、アメリカの計算機科学者マッカーシーとイギリスの計算機科学者ヘイズがフレーム問題を提示した。フレーム問題とは、AIが問題を解く時、起こりうるすべての事象を確認し無限に時間がかかってしまうという問題のこと

たとえば、AIロボットに道路を渡るよう指示した時、自動車の有無、横断する距離、移動速度等の他に、横断中に道路の色が変わらないかとか、突然車道が陥没しないか等すべての可能性を確認し始め動かなくなる。

そこで、横断に関係のない事象は無視してよいと指示しても、何が関係のない事象か無限に確認する必要があるため、結局道路を渡れない。AIは特定の領域のみを扱う特化型人工知能(弱いAI)と、すべての領域を扱う汎用人工知能(強いAI)に分類される。

弱いAIはコンピュータ将棋のように領域を絞りフレーム問題を回避することで機能する。現在、ドラえもんのように何でもできる強いAIは発明されていない

記号接地問題(シンボルグラウンディング問題)

1990年、ハンガリー認知科学者ハーナッドが記号接地問題を提示した。記号接地問題とは、AIが認識した記号と実世界における意味を結びつけるのが難しいという問題のこと。たとえば人間は、アカミミガメを知らなくても耳の部分が赤い亀だと想像できる。

現在のAIでは、アカとミミとカメ(ガメ)を結びつけられず、アカミミガメを想像することはできない。