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死刑制度とは?わかりやすく5分で解説

死刑制度とは、命を奪う刑罰のこと

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死刑の種類

現代の死刑方法は国や地域によって異なる。絞首(日本等)、銃殺(中国等)、電気椅子(アメリカ)、薬物注射(アメリカ等)、石打ち(イスラム教圏)、斬首(サウジアラビア)等がある。

死刑が規定されている犯罪

日本では死刑の可能性がある犯罪は19種類ある。以下に示す。

内乱首謀(刑法第77条第1項第1号)

国家に対する破壊、暴動を起こす犯罪。

外患誘致(刑法第81条)

外国とつながり日本へ武力行使させる犯罪。

外患援助(刑法第82条)

外国から日本へ武力行使があった時に、外国の軍事行動に加担する犯罪。

現住建造物等放火(刑法第108条)

住居や人のいる建物、電車、船舶等を放火する犯罪。

激発物破裂(刑法第117条第1項、第108条)

住居や人のいる建物、電車、船舶等を火薬等で破壊する犯罪。

現住建造物等浸害(刑法第119条)

住居や人のいる建物、電車等を浸水させる犯罪。

汽車転覆等致死(刑法第126条第3項)

人のいる電車や船舶等を転覆や破壊し、かつ人を殺す犯罪。

往来危険による汽車転覆等致死(刑法第127条、第126条第3項)

電車や船舶等の往来を妨げ、かつ人を殺す犯罪。

水道毒物等混入致死(刑法第146条後段)

水道や水源に人に害のある物を混入し、かつ人を殺す犯罪。

殺人(刑法第199条)

人を殺す犯罪。

強盗致死(強盗殺人を含む)(刑法第240条後段)

強盗が人を殺す犯罪。

強盗強姦致死(刑法第241条後段)

強盗が人を強姦し殺す犯罪。

爆発物使用(爆発物取締罰則第1条)

治安の妨げや人の身体、財産を破壊する目的で爆発物を使用する犯罪。

決闘殺人(決闘罪に関する件第3条、刑法199条)

決闘で人を殺す犯罪。

航空機墜落等致死(航空の危険を生じさせる行為等の処罰に関する法律第2条第3項)

航行中の航空機を墜落、破壊等する犯罪。 

航空機強取等致死(航空機の強取等の処罰に関する法律第2条)

航行中の航空機を乗っ取り、かつ人を殺す犯罪。

人質殺害(人質による強要行為等の処罰に関する法律第4条)

二人以上で人質を取り第三者に理不尽な要求をし、かつ人質を殺す犯罪。 

組織的な殺人(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律第3条第1項第3号、第2項)

団体の活動で人を殺す犯罪。 

海賊行為致死(海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律第4条)

航行中の船舶の乗っ取りや強盗をし、かつ人を殺す犯罪。

死刑適用基準

1983年、永山則夫連続射殺事件の裁判で最高裁が死刑適用基準(永山基準)を示し、以降日本の基準となった。裁判では永山基準9項目を総合的に判断し、死刑がやむを得ないと認められる場合に死刑となる。

9項目は、犯行の罪質、動機、態様(特に殺害方法の執拗性・残虐性)、結果の重大性(特に殺害された被害者の数)、遺族の被害感情、社会的影響、犯人の年齢、前科、犯行後の情状となる。

死刑存廃問題

日本には死刑を必要と考える存置論者と、不要と考える廃止論者が存在する。たとえば日本政府や全国犯罪被害者の会は存置論、国際人権団体アムネスティ日本や日本弁護士連合会は廃止論の立場をとる。主な論点を以下に示す。

憲法

廃止論者は死刑制度が憲法第36条(残虐な刑罰の禁止)違反と主張する。一方存置論者は1946年、最高裁が死刑制度を合憲とした判例(死刑制度合憲判決事件)で反論する。

国家による殺人

廃止論者は国家による殺人は許されないと主張する。一方存置論者は、その論理だと国際法で認められている戦争も国家による殺人といえるが、なぜ死刑制度だけ特別視するのかと反論する。

国際的潮流

廃止論者は国際的な死刑廃止の潮流に従うべきと主張する。1989年、国連で死刑廃止条約が採択された。一方存置論者は、治安維持の責任は各国にあり、それぞれ宗教的、文化的に異なるため他国は関係ないと反論する。

誤判

廃止論者は冤罪で死刑が行われた場合取り返しがつかないと主張する。一方存置論者は、取り返しがつかないのはその他の刑罰も同じため(獄中死や失業等)、誤判は別問題と反論する。

遺族感情

存置論者は罪のない人を殺した犯人の命が保障されるのは正義に反するため、遺族感情を尊重するべきと主張する。一方廃止論者は、刑罰の目的は遺族感情の満足ではないと反論する。

犯罪抑止力

存置論者は刑罰に犯罪抑止力があるのは明らかで死刑も例外でないと主張する。一方廃止論者は科学的根拠がないと反論する。犯罪率は社会情勢等の影響を受ける。そのため他国で死刑廃止後に犯罪率が増加していても、単純に死刑廃止の影響とはいえない。

世論

存置論者は死刑廃止は世論を無視していると主張する。内閣府世論調査によると、死刑制度賛成は約8割に上る。 一方廃止論者は、死刑の情報公開が十分でなく国民が正しく理解していないため、世論は無視し政府主導で進めるべきと反論する。